6・7面 区の手続きや催し物の問い合わせ、がん検診の申し込みは、はなしょうぶコール 年中無休 午前8時〜午後8時 電話6758‐2222 葛飾区ホームページ http://www.city.katsushika.lg.jp タイトル 防災特集保存版 みんなで知っておこう!葛飾の水害〜水害に強いまちをめざして〜  区では、想定されるさまざまな水害の危険性に対して検討を重ね、安心・安全なまちづくりを進めています。 皆さんも、万が一の事態に備え、日頃からの準備をお願いします。 【担当課】 防災課 電話5654‐8572 葛飾は川に囲まれた低地の街  葛飾区は、周囲を荒川・江戸川・中川・綾瀬川の4つの川に囲まれています。 高度経済成長期に、工業用水として地下水の過剰なくみ上げが行われたことにより、 地盤が沈下し、区のおよそ半分は東京湾の海面よりも低いゼロメートル地帯にあります。  ゼロメートル地帯で水害が発生した場合、浸水した水は海へ自然に流れていかないため、 その水をポンプでくみ上げて排水する必要があります。 葛飾区の大水害 カスリーン台風(昭和22年)  カスリーン台風の豪雨により利根川の中流部の堤防が決壊し洪水が発生。破堤から3日後には葛飾区にも水が到来しました。  深いところでは2mを超えて浸水し、水が引くまでに2週間以上かかったという記録が残っています。 【葛飾区での被害】 床上浸水:約53,000戸 被害人口:約22万人 大規模な水害から街を守るため、さまざまな治水対策が進められてきました これまでの主な治水対策 明治43年 関東大洪水 荒川(荒川放水路)の整備 昭和13年 洪水・高潮 新中川(中川放水路)の整備 昭和22年 カスリーン台風による洪水 治水事業に着手(ダム建設・堤防の強化など) 昭和24年 キティ台風 昭和34年 伊勢湾台風 高潮対策事業に着手 防潮堤・外郭堤防・上平井水門の整備など 平成3年 台風18号 綾瀬川の浸水被害 堀切菖蒲水門・首都圏外郭放水路の整備など  その他、「下水道の整備」や透水舗装をはじめとする「雨水流出抑制」など、さまざまな治水対策が進められてきました。 これらの取り組みにより、葛飾区の水害の危険性は以前に比べて大幅に低減し、安全性が高まったと言えます。  しかし、近年の異常気象や台風の大型化など、今後の気候変動により、水害の危険は増える可能性があります。  区では、今後発生するかもしれない水害に備え、大規模水害対策等検討委員会を設置し、想定される水害リスクについての総合的な対策を検討しています。 大規模水害対策等検討委員会 委員長 中林一樹氏(明治大学大学院特任教授)  日本では、台風などの風水害は地震災害よりも発生する頻度が高い災害です。 葛飾区にはゼロメートル地帯もあり、水害への備えは重要です。 そのためには、区民の皆さんの自助・共助と、区・関係機関の公助との連携が不可欠です。 葛飾区が想定する水害リスク 外水氾濫  川の氾濫や、台風による高潮など、川の水が街中にあふれること 川の上流部などでの堤防の決壊  数百年に一度の大雨などにより川が増水し、上流部などで堤防が壊れてしまった場合、流れてきた川の水によって葛飾区は大規模な浸水被害に遭うことが想定されます。 台風・高潮(※1)  前例がないほどの巨大な台風によって高潮が発生した場合、川の水が堤防を越えてあふれ出すなどし、浸水被害に遭うことが想定されます。 (※1)低気圧による海面の吸い上げや強風による波の吹き寄せにより海面が上昇し、陸地に海水が流れ込む現象 特徴 ◆河川情報の伝達や台風の進路予測技術の向上により、災害の危険性を予測できるようになったため、避難するだけの時間を確保できる ◆いったん浸水すると数週間は水が引かない 避難方法 原則は早めの広域避難  区内の浸水しない地域や近隣区市などへ避難してください。 市川市、松戸市 台東区・墨田区・荒川区方面 など  車での避難は交通渋滞や、緊急車両の通行の妨げとなります。避難は徒歩・自転車・公共交通機関で移動しましょう。 逃げ遅れた場合は垂直避難  避難途中に水が迫ってきたり、何らかの理由で逃げ遅れて避難できない場合は、近くの高い建物「洪水緊急避難建物」へ避難してください。 区の公共施設、都営住宅 UR賃貸住宅 など  洪水緊急避難建物は、あくまでも緊急的一時的な避難先です。避難生活を送る避難所ではありません。  洪水緊急避難建物の避難可能なスペースは、廊下などの共用部分です。 内水氾濫 大雨などによって、マンホールや排水溝などから雨水があふれて街中が浸水すること 集中豪雨  近年、短時間に集中的に大雨を降らせる「ゲリラ豪雨」や、台風並みの強力な爆弾低気圧が確認されています。 葛飾区の下水道は、1時間当たり50mmの雨水を排水できますが、その下水処理能力を上回る大雨が降った場合には、 市街地に水があふれ、道路冠水や床上浸水などの被害が想定されます。 特徴 ◆前触れなく局所的に降るので予測が困難 ◆浸水しても数時間で水が引く 避難方法  突然の大雨によって、家屋が浸水する恐れがある場合は、 ★自宅の2階以上に上がる ★地下空間から脱出する ★近くの高い建物に移動する など、自主的に避難しましょう。  区は浸水した地域の公共施設を開放するなど、避難を希望する方の受け入れ先の確保に努めます。 浸水した街にとどまると… 電気・ガス・上下水道などのライフラインが機能しなくなり、生活に大きな支障が生じます。 外出が困難となるため、急病・けがなどに対応することが困難になります。 水や食料が底をつき、生命の危機につながりかねません。 葛飾区には東日本大震災のような大津波は発生しません  平成24・25年度に東京都や内閣府が発表した首都直下地震の被害想定によると、葛飾区への津波被害は想定されていません。 これは、東京湾が大きな津波が発生しにくい地形であることと、葛飾区が海から離れていることによるものです。  また、区内で洪水が発生した場合も、東日本大震災の津波のような激しい水流は起きません。 災害時要援護者はこちらへ避難を!  高齢の方・障害のある方などは、区が避難情報を発信したら次の施設に早めに避難してください。 ▲総合スポーツセンター体育館(奥戸7‐17‐1) ▲アリオ亀有 駐車場(亀有3‐49‐3) ▲亀有パーキングリリオ(亀有3‐26‐3) ▲イトーヨーカドー四つ木店 駐車場(四つ木2‐21‐1)  移動には自家用車・福祉施設所有の車を使用してください。 水害が起きそうになったら区は避難情報を発信します  水害が発生する恐れがある場合、区は避難準備・勧告・指示などの避難情報を発信しますので、情報に従って避難行動を開始してください。 大雨や台風の時などは、正確な情報収集と状況判断ができるようにしましょう。 テレビやラジオでの報道の他、区からの避難情報はこちらから ●防災行政無線●広報車●エリアメール(docomo)(※2)●緊急速報メール(softbank、KDDI)(※2) ●安全・安心情報メール●区ホームページ●区公式フェイスブックページ ●区公式ツイッター●かつしかFM●JCNコアラ葛飾 (※2)携帯電話会社の災害情報などの配信サービス 日頃からの備え 非常用持ち出し袋の準備  家族構成や、個人の健康状態に応じて必要な物をそろえ、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。常備薬が必要な方はお薬手帳も入れましょう。 避難行動の確認  避難する経路や場所、連絡方法を家族で話し合いましょう。 災害時要援護者への気配り  避難するときに補助が必要な方に目を向け、日頃から交流をはかり、災害時は一緒に行動しましょう。 災害用伝言ダイヤル(171)の活用  災害用伝言ダイヤルは、災害発生後に電話がつながりにくくなった場合に利用できる電話サービスです。  「171」に電話をかけると伝言を録音したり再生したりすることができます。毎月1日・15日など、体験利用ができる日もありますので、利用方法を確認しておきましょう。