葛飾区総合戦略 令和3(2021)年度〜令和6(2024)年度 「葛飾区総合戦略」 1 「総合戦略」とは 国では、人口急減・超高齢化という大きな課題に対し、国と地方が一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指し、2015(平成27)年度から2019(平成31)年度までを計画期間とした「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しました。これを受け、本区を含む各地方自治体においても「地方版総合戦略」を策定し、人口減少の克服と地域の活性化を目指す中長期的な将来展望と対策を示しました。 上記の計画期間の終了後、国は再び2020(令和2)年度から2024(令和6)年度を計画期間に「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」を定め、更に地方創生を加速させるための取組を推進しています。本区においても、引き続き葛飾区総合戦略をまとめ、人口減少の克服と地域の活性化に取り組んでいきます。 2 葛飾区総合戦略の位置付け 本区では、区政運営にかかる中長期的な基本理念や目標を掲げる総合的計画として、基本計画や実施計画を策定しており、総合戦略が目的とする「人口減少の克服と地域の活性化」についても課題意識は共通しています。「人口減少の克服と地域の活性化」のための取組は、総合戦略として新たに打ち出されるものではなく、基本計画や実施計画における政策や施策と重なります。  よって、今回策定した葛飾区総合戦略では、区民の意見や人口ビジョンなどを踏まえて今般策定した基本計画とその具体的取組や目標を示した前期実施計画を受け、これらと一体となって「人口減少の克服と地域の活性化」の達成に努めていきます。  今回策定した葛飾区総合戦略の計画期間は、前期実施計画の計画期間と合わせ、2021(令和3)年度から2024(令和6)年度までとし、前期実施計画において取組の進捗管理をしていきます。 ※国は、「地方版総合戦略の策定・効果検証のための手引き」(令和元年12月)において、地方自治体の総合計画等と地方版総合戦略の関係について、「総合計画等を見直す際に、見直し後の総合計画等において人口減少克服・地方創生という目的が明確であり、数値目標や重要業績評価指標(KPI)が設定されるなど、地方版総合戦略としての内容を備えているような場合には、総合計画等と総合戦略を一つのものとして策定することは可能」としている。 3 葛飾区総合戦略(令和3年度〜令和6年度)の基本目標等 国は「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、 @「稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする」 A「地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる」 B「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」 C「ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる」 という4つの基本目標と、 @「多様な人材の活躍を推進する」 A「新しい時代の流れを力にする」 という2つの横断的な目標を掲げました。(2020年12月改訂により、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた取組とするよう追加あり)国の基本目標については、前回「まち・ひと・しごと創生総合戦略」から大きな変更はないことから、本区では前回の葛飾区総合戦略において設定した3つの基本目標である、 @「街づくりの推進による本区の利便性の向上」 A「子育て環境の充実によるファミリー層の定住促進と出生数の増加」 B「区内産業の活性化や地方都市との連携による本区の魅力の向上」 に引き続き取り組んでいきます。  横断的な目標については、基本計画における「夢と誇りのプロジェクト」や、「SDGsの実現に向けて」で示した方向性を踏まえながら対応を図ります。  また、新型コロナウイルス感染症の流行に対しては、感染症対策や地域経済支援などに取り組みつつ、感染症による意識・行動変容を経た、いわゆるウィズコロナ・アフターコロナと呼ばれる「新たな時代」の構築を、先進技術等を活用しながら進めていきます。 【国の第2期総合戦略おける基本目標等】 2-3.第2期「総合戦略」改定の概要B 「第2期『まち・ひと・しごと創生総合戦略』(2020改訂版)」 (内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」より) 図省略 4 葛飾区総合戦略(令和3年度〜令和6年度)の基本目標と前期実施計画の政策等との主な対応 〇基本目標1:街づくりの推進による本区の利便性の向上 〈対応する前期実施計画の主な政策・施策〉 (1)政策「地域街づくり」 @施策「計画的な土地利用の推進」  計画的な土地利用を図り、区民主体のまちづくりを推進する A施策「駅周辺拠点の形成」  駅周辺を、住み、働き、憩う、にぎわいのある拠点とする (2)政策「防災・生活安全」 @施策「防災街づくり」  災害に強く、安全で、安心して生活できる街をつくる A施策「災害対策」  災害に対し的確な対応と迅速な復旧ができる体制をつくる (3)政策「交通」 @施策「道路交通網の充実」  誰もが安全かつ快適に通行できるよう、道路交通網の充実を図る A施策「公共交通の充実」  区内を移動するあらゆる人にとって、分かりやすく・利用しやすい公共交通を実現する (4)政策「公園・水辺」 @施策「公園整備」  多くの区民が集い、憩い、活動できる公園を整備する A施策「水辺整備」  河川を活かした快適な空間を整備し、多くの区民が水辺に親しめるようにする (5)政策「人権・多様性・平和」 @施策「ユニバーサルデザイン」  ユニバーサルデザインの考え方に基づいたまちをつくる 〇基本目標2:子育て環境の充実によるファミリー層の定住促進と出生数の増加 〈対応する前期実施計画の主な政策・施策〉 (1)政策「子ども・家庭支援」 @施策「子育て家庭への支援」  子育て中の家庭を支援し、安心して子どもを育てられるようにする A施策「母子保健」  安心して妊娠・出産・育児ができるよう、親と子の心身の健康を支える (2)政策「学校教育」 @施策「学力・体力の向上」  学力・体力の向上を図り、子どもたちの生きる力を育む A施策「一人一人を大切にする教育の推進」  一人一人を大切にする教育を推進し、全ての子どもが楽しく充実した学校生活を送れるようにする (3)政策「地域教育」 @施策「学校・家庭・地域の連携」  学校・家庭・地域の連携により、青少年の健全育成を図るとともに、豊かな教育環境をつくる A施策「家庭教育への支援」  家庭教育を支援し、親子が共に学び育ち合えるようにする (4)政策「スポーツ」 @施策「スポーツ活動の推進」  区民誰もが多様なスポーツに親しみ、健やかに暮らせる環境をつくる A施策「スポーツ基盤整備」  区民誰もが安全・快適にスポーツに親しめる環境を整備する (5)政策「健康」 @施策「健康づくり」  区民の健康づくりを支援し、健康寿命を延ばす A施策「生活習慣病の予防」  区民自らが健康管理し、生活習慣病を予防できるようにする 〇基本目標3:区内産業の活性化や地方都市との連携による本区の魅力の向上 〈対応する前期実施計画の主な政策・施策〉 (1)政策「産業」 @施策「産業の活性化」  新たな技術や事業の創出を支援するとともに、区内産業の魅力を広くアピールして、産業を活性化する A施策「キャリアアップ・就労支援」  区民のキャリアアップと就労を支援する (2)政策「観光・文化」 @施策「観光まちづくり」  本区ならではの観光資源を活かしたにぎわいのあるまちにする A施策「文化・芸術の創造」  身近な地域で観る・聴く・参加することのできる文化・芸術活動を展開し、葛飾らしい地域文化を育む ※前期実施計画の各施策における評価指標と目標値については、総合戦略上の重要業績評価指標として扱う。