周りの方が結核と診断されたら

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ページ番号1033209  更新日 令和5年10月6日

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結核の健診を受ける方へ

 接触者健診はなぜ必要なのでしょうか。
 結核を発病している人や感染している人を早期に発見するため、患者さんの家族や身近な人を対象に接触者健診を行います。患者さんの痰に含まれている結核菌が多いほど、また近くで話すなどの接触の程度が密接なほど、結核に感染する機会は多くなります。
 保健所では患者さんの痰に含まれている結核菌量、周りの人の年齢、接触の状況等によって接触者健診が必要か判断します。

『感染』と『発病』の違い

多くの場合、結核菌が体の中に入っても体の持つ抵抗力により体外へ追い出されます。しかし、結核菌が追い出されず体の中に残ることがあります。この状態を『感染』といいます。
 感染だけであれば結核菌は、免疫により封じ込められ、仮眠(潜伏)状態となり、症状はなく、周囲の人にうつす恐れのない状態になります。
 しかし、体の抵抗力の低下、体の衰え等で結核菌の増殖を抑えきれなくなると、咳・痰・発熱などの症状が現れ、『発病』となります。

  • すべての結核患者が、他人にうつす可能性があるわけではありません
  • 感染しても、発病するのは、10人に1~2人程度です
  • 感染してから半年~2年の間に発病することがほとんどですが、感染から何十年も経過後に、免疫が低下して発病する人もいます
  • 結核菌は、肺だけでなく全身の臓器にも発症します

検査方法

 患者さんの病状、接触者の年齢や健康状態と接触状況、各検査の特性を考えて、保健所が検査内容や時期を検討しご案内します。

1)インターフェロンガンマ遊離試験(IGRA)

 血液検査で結核の感染を調べることができます。QFT(クオンティフェロン)かT-SPOT(ティースポット)のどちらかを実施します。
 感染直後は正確な結果が出ない場合があるので、感染の疑いがある時期から2~3ヶ月以上経過してから検査をするのが望ましいとされています。受診時期は保健所がご案内します。

2)ツベルクリン反応検査

 原則2歳未満の乳幼児に行います。
 ツベルクリンという液を皮内注射して、48時間後に注射部位の反応を確認します。結核菌に感染した人やBCG接種を受けた人は、皮膚が赤く反応します。ただし、結核菌に感染したか、類似の非結核性抗酸菌に感染したか、BCG接種の影響であるかの区別は、ツベルクリン反応だけでは判断できません。IGRA検査の結果や症状、接触状況などを伺い総合的に判断します。

3)胸部エックス線撮影検査

 胸のエックス線写真をとり、結核を発病していないか調べる検査です。
 IGRA検査を行わず、はじめからこの検査を行う場合もあります。

1)、2)、3)の検査をして感染、発病が分かった時は治療を行う場合があります。

家族が発病したら

1)家族の誰かが結核を発病した場合、生活をともにしていた家族や同居人も感染している可能性があります

 症状の有無にかかわらず、感染の有無を確認する検査を必ず受けていただくことが大切です。 

2)患者様が使用したモノの処置

  1.  結核はほとんどの場合、空気感染です。紫外線に弱く直接日光にさらされると死んでしまうため、基本的にモノからうつることはありません。
  2. ただし、痰や鼻水を出したティッシュ等のゴミは注意が必要です。 菌が付着している可能性があるので、ビニール袋に密閉して処分しましょう。
  3. 部屋の掃除は、特別な薬剤やアルコール消毒をする必要はありません。(通常の清掃で良い)
    ※部屋の空気については、家の窓をすべて開け、十分な換気を行って下さい。(1時間程度)
  4. 食器類は、通常の洗剤を使用し洗い、きれいに流水で洗い流し、水分を拭き取れば良いです。(特別な洗剤は必要有りません)
  5. 服、寝具等は、通常の洗濯を行い半日ほど日光で乾燥させれば良いです。

Q&A

Q 接触者健診はなぜ必要ですか

A 早期に結核を発見できると人にうつす可能性が少ない時期に治療ができるため、通院のみで治療を終えることが可能ですので、保健所からの勧告を受けた方は接触者健診を受けることが必要です。

Q どうやってうつりますか

A 結核を発病している人が、体の外に菌を出すことを「排菌」といいます。せきやくしゃみをすると飛沫(しぶき)に含まれる結核菌が空気中で飛び散り、それを他の人が吸い込むことにより「感染」します(空気感染)。

Q うつるとどうなりますか

A 結核菌を吸い込んでも必ず「感染」するわけではありません。多くの場合、体の抵抗力により追い出されます。体内に残った菌も、多くの場合、免疫によって封じ込められ、発病しません。ただし、高齢や合併症のために免疫力が低下すると、発病することもありますので、注意が必要です。

Q 費用はかかりますか

A 保健所指定の医療機関で受診する場合は、費用の負担はありません。ご自身で病院を受診される場合は自費となります。

Q 接触者健診はどこで受診できますか

A 保健所指定の医療機関で受診できます。また、居住地が遠方な場合はお住まいの管轄保健所指定の機関で受診できますのでご相談ください。
健診ご案内の際に詳しくご説明させていただきます。

このページに関するお問い合わせ

保健予防課 感染症予防係
〒125-0062 葛飾区青戸4-15-14 健康プラザかつしか内
電話:03-3602-1331 ファクス:03-3602-1298