餅つきでのノロウイルス食中毒にご用心!
日本の伝統行事である「餅つき大会」において、近年、ノロウイルス食中毒が増えています。餅つきでの食中毒を防ぐために、食中毒予防のポイントをお知らせします。
餅つき大会における食中毒事例
事例1
平成27年12月、東京都八王子市内の保育園で行われた餅つき大会に参加し、提供された餅を食べた園児、職員、保護者らの計41名が腹痛・おう吐・下痢・発熱等の症状を訴えました。発症者の検便からノロウイルスが検出されたこと、餅を食べなかった園児らに発症者がいなかったこと等の理由から、餅つき大会の餅が原因の食中毒と断定されました。
事例2
平成27年12月、茨城県内のこども園で131名がおう吐・下痢等の症状を訴え、患者の検便からノロウイルスが検出されました。こども園で行った餅つき大会の後に症状を訴える患者が増えたことから、餅つき大会を通じて集団感染した食中毒とみられています。
なぜ、餅つき大会で食中毒事例が増えているのか?
- 手が食品に触れる工程が多い
- 手返しや切り分け、ちぎり、味付けなど餅に手が触れる工程が多く、手指から餅へノロウイルスの汚染が起こりやすくなります。
- 多人数での作業
- 保育園、学校、地域等での開催では、参加者のほとんどが餅つきに関わることが多くなり、衛生管理が不十分になりがちです。
食中毒予防のために行ってほしいこと。
(1)餅をつく場所
- 土埃等の影響を受けない場所を選ぶ。(屋内、テント内等)
- 水道の蛇口など、水場が近くにある場所を選ぶ。
(2)従事する人
- 餅つき前(数週間前)や当日に風邪や食中毒症状(おう吐、下痢、腹痛など)があった人は調理行為を控える。
- 餅つきに従事する人(手返し、餅つき、切り分け、ちぎり、味付けなど)を限定し、一般参加者には餅を触らせない。
- 餅つきに従事する人は、マスクや三角巾などを着用する。
- 餅つき開始前に、全員が石鹸をよく泡立て、30秒以上かけて手洗いを行う。(※症状が出ていなくても、ノロウイルスに感染してる人もいます。)
(3)使う調理器具・作業工程
- 杵・臼・手返し用水桶など、使用する道具類は事前に洗浄し、熱湯等で消毒する。
- 手返し用の水はこまめに取り替え、水桶も洗浄する。
- 餅に触るときは、使い捨て手袋を着用する。
- 使い捨て手袋を着用する前に、しっかりと手洗いを行う。(※汚れた手で手袋に触れることでノロウイルスを付けてしまった事例がありました。)
(4)その他、ひと工夫~リスクを下げるために~
- ついた餅は鏡餅など飾るものに使用し、食べる餅は別に用意する。
- おしるこ・お雑煮など、再度十分に加熱して提供する。
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このページに関するお問い合わせ
生活衛生課食品衛生担当係
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